第壱話 邂逅

 毎日が退屈だった。
 安寧と平穏の世には必要とされない力、必要とされない能力をもてあまし。
 ただ、流されるままに、生きて死んでいくのだと諦めていた――。



 足下が騒がしい。


 大きく張り出した枝に身を委ねていた蓬莱寺京一は、ぴくんと瞼を震わせた。
 意識の半分を微睡みの世界に残し、薄目をあけて下界を見やる。
 放課後の体育館裏、気にくわないヤツを呼び出しては締め上げる不届き者どもとその犠牲者、というありふれた構図がそこにはあった。
 雑魚を率いるは、同じクラスの佐久間猪三。徒党を組んでは粋がり、粗野と男気を勘違いしている『有象無象』の代表格だ。
(あの野郎、またわけのわかんねェインネンつけて、一般生徒に危害を加えていやがるのか!?)
 不良同士のイザコザならいざしらず、相手が普通の生徒であるなら放っておくわけにもゆくまい。
 京一はひとつ肩を竦めると、憐れな犠牲者の顔を拝むべく軽く身を乗り出した。
 むさ苦しい野獣の群の中心に立つ、涼やかな風貌の青年。
(あ?あいつ―――!?)
 獲物となっている人物の姿を認めたとたん眠気が吹き飛んだ。
「例の転校生じゃねェか。俺がせっかく忠告してやったのに、無駄骨だったみてえだな」
 名前は確か緋勇龍麻といったか。
 転校初日にして運のねえ奴……。京一は、ぽりぽりと頭を掻いた。


 佐久間は、生徒会長の美里葵に懸想していた。
 真神学園のマドンナとの呼び声も高い彼女に思いを寄せる者は多い。佐久間はこれまで、そうした者達を力づくで排除してきた。美里にとっては迷惑以外のなにものでもないだろうが、佐久間の意識下では、正当な行為として認識されているらしい。
 その美里が転校生と愉しげに会話していた。
 お堅く潔癖なところのある彼女が、用もないのに自分から男子生徒に話し掛けるなど、これまでにはなかったことだ。担任に転校生の面倒見を頼まれたことを差し引いても、美里の態度はあきらかに他と対するものと違っていて……。
 美里の親友、桜井小蒔までもが二人の仲を推奨するかのような態度を見せていたのだから、佐久間にとってはさぞや面白くなかっただろう。


 もっとも、浮かれ騒いでいたのは二人だけではなかった。
 緋勇はその小綺麗な面と人好きのする態度で、クラス中―――いや、学年中の女子生徒の話題をさらっていたのだから。
 女生徒達の質問攻勢の凄まじさに、京一が思わず学園の案内にかこつけて助け船を――綺麗なおネェちゃんに囲まれるのは羨ましいが、限度というものがある――出してやったほどだ。
 緋勇はどちらかといえば大人しい質だったが、京一のような見るからに問題児を前にしても態度を変えることはなかった。付き合いがいいのか、下らない話もにこにことして耳を傾けてくれる。同性の友人をほとんど持たない京一をして、コイツとなら巧くやっていけそうだと思い始めていた矢先だった。
(しょーがねェなァ、助太刀すッか!)
 佐久間は馬鹿だが、ガタイはでかく場数も踏んでいる。放っておけば、緋勇の細っこい身体など、へし折られてしまいそうだ。
 ちょうど昼寝の後の運動をしたかったことでもあるしなと、勢いをつけて身を起こした。

  

「俺は前からてめえが気に入らなかったんだよ!!」
 嬉々として参戦してきた京一を、佐久間は苦虫を噛み潰したような顔で迎えた。
「偶然だな。俺も前からてめえの不細工な面が気に入らなかったんだぜ」
 嘲笑を浴びせてやると、予想に違わず顔を真っ赤にして怒り狂う。
 これで、当面の標的は京一に絞られた。あとは、緋勇に注意を促すだけだった。
「おい、緋勇。俺から離れるなよ」
「気をつけるよ……昼寝の邪魔をして悪かったな」
 怯えているかと思えば、剛胆なことに緋勇はにっこり微笑んだ。これから何が始まるか解らないわけでもないだろうに余裕さえ窺える。
(もしかして、顔に似合わず荒事好きだとか?)
 首を傾げてみたが、問いかけは野卑な怒号に呑み込まれた。

 何処で見つけてきたのか、鉄パイプを振りかぶった手下その1――野郎、それも雑魚の名前なんてこれで充分だ――が間合いに踏み込んできた。
 京一は素早く肩に背負っていた木刀の袋を解くと、軽くふるって受け流す。
 避け損ね隙だらけになった胴を返す手で薙ぎ払った。
 サボリまくっているとはいえ、剣道部主将の肩書きは伊達ではない。
 そして京一の剣は、型どおりに構え試合を行うだけのものではないのだ。
 誰にも話したことはないが、京一は幼い頃、剣の修行を積んだことがある。師匠について各地を巡り、俗に言う『山籠もり』のようなこともおこなった。今も常に帯刀しているのは、そのとき身についてしまった癖だ。さすがに真剣を携帯していると捕まるので、中身は木刀に変えてあるが。
(つったって、今の時代じゃこんな喧嘩に使うのがせいぜいだよな)
 京一は回想をうち消すと、呻き声をあげて蹲った躰を容赦なく蹴りつける。
 その向こうから襲いかかってきた一撃は正面で受けた。打ち合った接点を軸に体制を入れ替えた木刀が、鉄パイプの表面を滑る。手下その2は迫ってきた切っ先に喉を突かれ、口角から泡を飛ばして倒れた。
 お次は二人同時だった。
 こちらは角材を手に、ひとりは上段から脳天を、もうひとりは中段の構えで胴を狙ってくる。
 京一は最初のひとりの角材を跳ね上げると、素早く逆手に持ち替え、柄の先で二人目の鳩尾を打った。
 先に攻撃を仕掛けてきた方からの第二波を警戒していた京一は、予想に違い突然方向を転換した男に眉を跳ね上げる。
「あっと、やべえ!」
 奴の向かう先には、緋勇がいた。
「おい、さっさと逃げろッ」
 警告を発してみても、緋勇は動かない。怯えているのからなのか、あるいは呆然としているのか、表情からは判断できなかった。  駆けつけても到底間に合いそうにない。
 頼むから大怪我だけはしてくれるなよと、京一が信じてもいない神に祈りを捧げのが功を奏したのであろうか。

 緋勇は己の優位を信じて疑わない男にちらりと視線を送ると、すっと左足を1歩引いた。
 ふわりと躰の輪郭がぶれ、紙一重のところを鉄パイプが通り過ぎる。
 完全に入ったと思っていた手下その3は、体制を崩してよろめいた。緋勇が膝の裏を軽く蹴ると、地面と仲良くお友達になる。
「そんなもの振り回していると危ないよ」
 やんわりと嗜めながら、起きあがろうともがく男の首筋に手刀を入れた。
 身長はともかく、横幅は緋勇のゆうに倍はありそうな躰が、壊れた人形のようにかくんと落ちる。

 その間、たった一呼吸。
 京一は唖然とした。
 緋勇の動きは流れる水のようで、一分の隙もない。おそらくなんらかの体術を会得しているのだろう。あれだけの動作でも、かなりの手練であることが伺えた。
(コイツ……もしかしなくても、強いんじゃねーか?)
 あんぐりと口をあけている京一に、緋勇が苦笑を浮かべる。
「そんなに驚かなくても……ほら、後ろからくるよ」
「あ、ああ……」
 衝撃の覚めやらぬまま、京一は気配だけを頼りに敵を打ち据える。
 いつの間にか正面に回り込んだ緋勇が、その背後に隠れるようにして近づいてきたひとりを蹴り飛ばした。巨体がふっ飛び、体育館の壁にぶつかる。
「やるじゃねェか!」
 逆サイドから近づいてくる敵を警戒し、緋勇と背中を合わせて立つ。
「ありがとう、蓬莱寺もな」
 背中越しに緋勇の微笑む気配が伝わった。
 久しぶりに胸が躍る。
 存分に楽しめそうだった。

 初めてとは思えないコンビネーションで、京一と緋勇は次々と敵を地に沈めていった。喧嘩慣れしているとはいえ、相手は素人。武人としての基礎をしっかり積んだ二人の敵ではない。
 決着は、襲撃者数と同程度――つまりは10分足らず――でついてしまった。
「お前、すげェ強かったんだな。俺がでしゃばる必要なんてなかったじゃねーか」
「そんなことないよ。ちょっと困ってたところだったんだ。おかげで助かった」
 何を困っていたのやら――雑魚に絡まれたことに対してでないことだけは確かだ――と思うが、素直に感謝を告げられれば、京一とて悪い気はしない。

 あとに残ったのは、恐怖だか怒りだかに身を震わせる、佐久間ひとりだった。
「緋勇がボコられる所を、高みの見物と洒落込みたかったんだろーが、おあいにく様だったな」
 あてがはずれてご愁傷様だ……同情はしないけど。
「手加減はしておいたけど、彼らを病院に連れて行ってあげた方がいいよ」
 緋勇はこの時点になっても人好きのする笑顔を浮かべている。大物かもしれない。息も乱していないのは流石といえよう。
「……っ、くそっ……!」
 侮蔑を浮かべる京一と、敵に塩をおくる緋勇と。どちらがより佐久間のプライドを抉ったのか。
「馬鹿にしやがって……っ」
 噛み締めた唇から、呻き声が漏れた。屈辱に煮える眼差しで二人をねめつけ、懐に手を突っ込むとバタフライナイフを取り出す。
「ぶっ殺してやる!!」
 目が完全に据わっていた。
 前半身をかがめ、ナイフの柄を脇腹にぴったりつけるようにして構える。一直線に突っ込んでくる全身からは、殺気が漲っていた。躰ごとぶつかってくるつもりなのだろう。
 刃が横に寝ているのは、明確な殺意を抱いている証拠。刃を縦にしておくと、アバラ骨に邪魔されて深く突き刺さらないのだ。
 緋勇が京一と佐久間の間に、無言で割って入る。
「馬鹿、あぶねェって……っ!」
 京一が伸ばした手をするりと躱し、素早く拳を固めた。心持ち腰を落とし、肩幅に足を開く。

 風が唸った。

 破砕音が響き、パラパラと銀色の破片が飛び散る。
 ふいにナイフを握る手から重みが消え、佐久間がたたらを踏んだ。何が起こったのか解らず、呆然と刃を失ったナイフを凝視する。
「な……、なんだァ?」
 京一も目を瞬いた。
(緋勇がナイフを砕いた?しかし、ふつー素手で殴ったぐらいじゃ粉々にならねえよな)
 しかも緋勇と佐久間には、いまだ少しの距離があった。突き出された拳はナイフに届いていなかったはずだ。
「……あ。」
 困惑して見つめていると、やっと自分のしたことに思い当たった緋勇が小さく声を上げた。

「変わった技をつかうな」
 沈黙の落ちた場に、新たな人物が登場した。
 レスリング部の部長にして、現在のところ、京一の唯一同性の友人である醍醐雄矢である。背後には美里と小蒔が控えていた。
「おめえ、いつから見てやがったんだよ」
 タイミングのいい出現に、まさか最初から見物していたのでは、と京一が穿った視線を向ける。
「たった今だ。こいつらに呼ばれたんでな。おかげでいいものを見せてもらった」
 醍醐は美里たちを親指で示しながら、満足げに笑った。陰でこっそり目くばせをしている二人の女生徒に、京一は自分の考えが邪推ではなかったことを知る。
 見てたんなら止めに入れよ、と文句のひとつもつけたいところだったが、存分に楽しんでしまった後なので、あまり強いことは言えない。
 友人の出現に気の抜けた京一とは対照的に、佐久間は全身の毛を逆立ていた。
「醍醐ォてめえ……」
「佐久間あきらめろ。緋勇はおまえの手におえる相手ではないぞ」
 醍醐の心積もりでは、佐久間の気がある程度済んだのを見計らってから諌めるつもりだった。佐久間はレスリング部の部員である。面識のない転校生より多少なりとも比重を置くのは当然のこと。騒動が大きくなれば部活動に支障がでるが、少々のことなら目を瞑ろうと決めていた。
 京一がいるなら、さほどひどいことにはなるまいと鷹揚に構えていた醍醐だったが、緋勇の思いがけない強さに目算を覆された。

 醍醐達の登場は、佐久間をさらに惨めにさせた。
 10人もの人数で挑んだにもかかわらず、たった二人に叩きのめされてしまったのだ。己の姿がどれほど滑稽に映っていかを考えると、羞恥で目の前が真っ赤になった。
「いつまでもいい気になってんなよ醍醐、そのうちてめえを叩きのめして、俺が真神一の男になってやる!!」
 これまでは渋々ながらも従っていた、醍醐にまで悪態をつく。
「へっ、弱い犬ほどよく吼えるってね」
「京一やめろ!」
 美里が哀しみに表情を曇らせた。
「佐久間君、どうしてこんなひどいことをするの?」
「うっ……美里……」
 美里が喧嘩の原因を知っているかどうか定かではないが、聖女の澄んだ瞳に責められては、さすがの佐久間もいたたまれなかったのだろう。
「ちっ……おい、てめえらいつまで寝ていやがる!さっさといくぞ!」
おきまりの捨て科白を吐き、地面に転がっていた手下どもを無理矢理立たせると、せかせかと立ち去ってしまった。

「にしても、お前等よくここがわかったな」
 肩を怒らせて遠ざかる佐久間の背中から視線を外し、京一が問いかけた。
「アン子ちゃんに聞いたの」
 新聞部の部長、遠野杏子は、周りからアン子の名で呼ばれている。
 転校初日にして女生徒達の人気を攫っていった緋勇の元へ『転校生突撃インタビュー』の取材に訪れたところ、偶然佐久間の呼び出し場面に遭遇し、急ぎ美里へ注進に及んだのだった。
 それでいて自分は部活があるからと、新しいネタ探しに行ってしまうところが杏子らしい。
 後で聞いたら「新聞部は部員がひとりしかいないんだから、活動を維持するだけでも大変なのよ!」と開き直られてしまった。京一に言わせれば、スクープ探しは単なる本人の趣味だ。

 とにもかくにも、知らせを受けた美里が小蒔を連れ、醍醐のもとへ駆け込んだというわけだった。

「葵ったら、すごかったんだよ。緋勇くんが死んじゃう、なァんてあわてふためいて、真っ青になってたんだから」
「もう、小蒔ったら」
 美里が恥じらって俯く。ちょっと顔色が悪いところを見ると、あながち小蒔の誇張というわけでもなさそうだ。
「おーおーもてる男はつらいねェ」
「蓬莱寺、美里さんは心配してくれたんだよ。からかっちゃ可哀想だろ」
「あ、へーき、ヘイキ。ホントのことなんだからサ」
「小蒔ってば!」
 ぽうっと美里が頬を薄紅色に染める。
 先ほどまでの殺伐とした空気が、嘘のように和んでいた。

「レスリング部の部員がいいがかりをつけたようだな。すまなかった」
 醍醐が律儀に頭を下げる。
 あいかわらず生真面目なヤツである。
「いや、別に迷惑というほどの被害はうけていないから、謝ってくれる必要はないよ」
「そういってもらえると助かるが……」
 うむ、と醍醐は頷き、
「だがまあ、君もあまり粋がらないことだ」
 続けられた言葉に、京一はほくそ笑む。
(コイツ、緋勇と戦ってみたくなったんだな)
 醍醐はでかい図体の割に、神経が細やかだ。通常なら、自分のところの部員が一方的につけたインネンで、相手を責めるような真似はしない。
 わざと気に障る言い回しをして、緋勇の怒りを買うつもりなのだろう。
 京一ともそうやって喧嘩を通じて知り合ったのだから、格闘馬鹿というのはまったく救いようがない。
「ちょっと醍醐クン、そんな言い方……っ」
 しかし、予想に反して、噛みついたのは美里の親友である少女の方だった。
 醍醐は小蒔に密かな想いを寄せている。これには焦ったことだろう。
「いや、その……だな、」
「ひどいよっ!緋勇クンは、被害者なのにっ」
 いや、あれだけ痛めつけてしまった後では、被害者面もできまい。下手をすればこちらが加害者と受け取られるのではないだろうか。
 京一は内心で思ったが、賢明にも口を閉ざした。事態をよけいややこしくして、醍醐の恨みを買うつもりはない。
 緋勇は少女の肩を軽く叩いた。
「俺の態度にも問題があったんだろう。これからは、気をつけるよ」
 己が騒いでいることが馬鹿らしく思えてしまうような、のんびりした口調に、二人の肩から力が抜ける。
「桜井さんも、心配してくれてありがとう」
「えっ、ううん。ボクはぜんぜん……」
 真正面から礼を言われて照れたのだろう。小蒔は赤くなって両手をパタパタと振る。
「面白い奴だな」
 醍醐はひとしきり豪快な笑声を響かせた。こちらの気をあっさり殺いでしまった龍麻に、なおのこと興味が募る。
「緋勇よ、真神学園のもうひとつの呼び名を知っているか?」
「もうひとつの名?」
「ちょっと醍醐クン」
「醍醐君?」
 小蒔と美里が僅かに顔を強張らせた。
「おいおい、転校生をいきなり脅かすつもりか?」
 京一がにやにやしながら、混ぜっ返す。
「まあ、いいじゃないか。どのみち知れることだ」
と、醍醐は三人をイナし、
「近隣の学生達はむしろ、こちらの通り名でこの学園を呼ぶ」
 右手を緋勇に向かって差し出した。
「歓迎するぞ緋勇。ようこそ――魔人学園へ」
 魔人学園――この俗称の持つ真の意味を知ることになるのは、これよりもう少し後。


 そして、京一達にとってはこれが、一連の事件への幕開けでもあった。

2001/02/25 UP
はじめて書いた魔人小説がコレ。
それから、書き続けること延々と……。総受けと銘打ったからには、全員出さなければなどという妙な使命感に燃えてしまいました(笑)

【次号予告(偽)】

旧校舎に巨大蝙蝠が出現した!!
アン子に助けを求められた、龍麻、京一、醍醐、小蒔の四人は獲物を手に魔界と化した旧校舎へ潜入する!
龍麻:「京一、木刀なんて振り回すと危ないよ」
京一:「まかせろって。絶対に傷つけたりはしねェから。小蒔の弓のが不味いんじゃねェのか?」
小蒔:「でもさ、数が多いんでしょ?多少はやむを得ないんじゃない?」
醍醐:「網に持ち替えたほうがいいぞ。値打ちが下がったら大変だろ」
杏子:「皆そろった?じゃあ、蝙蝠捕獲作戦開始よ!たくさん捕まえてTV局に売りつけるんだから!!」
京一:「やりすぎると希少価値が下がるぞ」
龍麻:「中華料理店でも高く買ってくれるかもしれないな」
杏子:「さすが龍麻。着眼点が違うわね。よぉっしっ!皆稼ぐわよッ!!!」